投稿者「鎌仲 航平」のアーカイブ

世界に通用する時計修理技能士を育てる。

2025年4月21日、LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン株式会社が開校した「LVMH Watches & Jewelry ウォッチメイキング アカデミー」の開校式が行われた。「世界に通用する時計修理技能士の育成」をミッションに掲げるこのアカデミーは、第1期生として2名の若者を迎える。なお、この両名は学生ではなく「正社員」として雇用される。LVMHグループの戦略的イニシアチブの下に誕生した、このアカデミーの魅力と今後の展望とは? 開校の立役者である3名のキーパーソン、ノルベール・ルレ氏とジュリー・ブルジョワ氏、そして林繁氏の言葉を通じてひもとく。

2025年4月「LVMH Watches & Jewelry ウォッチメイキング アカデミー」開校
スーパーコピー代金引換を激安LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン株式会社が展開する時計修理技能士養成プログラム「LVMH Watches & Jewelry ウォッチメイキング アカデミー」(以下、アカデミー)が、2025年4月に開校した。

 このアカデミーのコンセプトは「学ぶことが、最大の仕事となる2年間」。技術学校としての機能を持ちながら、学生ではなく正社員として入社する点が特徴だ。採用者は2年間のトレーニングを通じて、時計修理技能士として活躍できるスキルを習得する。

 LVMHグループ傘下のブランドには、ブルガリ、ウブロ、タグ・ホイヤー、ゼニスといった、革新的な時計を発表し続ける名門が名を連ねる。アカデミーは、これらのブランドのカスタマーサービス部門と同じ施設に設置されており、現役技術者の働きを間近で見ながら、ビジネス感覚も養われる環境が整っている。

開校式で行われたテープカット。(左から)ゼニス ディヴィジョン取締役ジェネラルマネージャー、鈴木真澄氏。ウブロ ディヴィジョンマーケティング ディレクター、栗田彩子氏。LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン株式会社取締役COO、ジュリー・ブルジョワ氏。LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン合同会社 職務執行者社長、ノルベール・ルレ氏。ブルガリ・ジャパン合同会社社長、デニス・コアン氏。タグ・ホイヤー ディヴィジョン取締役ジェネラルマネージャー、ニコラ・セナー氏。
 アカデミーの第1期生として、初年度には18歳と19歳の2名の若者が採用された。4月21日の開校式は、新たな門出にふさわしい晴天のもと執り行われ、アカデミー関係者のみならず各ブランドのジェネラルマネージャーやディレクターが一堂に会す華やかな空間での幕開けとなった。

 ここからは、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン合同会社 職務執行者社長ノルベール・ルレ氏と、LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン株式会社 取締役COOジュリー・ブルジョワ氏の開校式での言葉を、要約を交えて紹介する。

ノルベール・ルレ氏とジュリー・ブルジョワ氏によるスピーチ
 開校式では、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン合同会社 職務執行者社長、ノルベール・ルレ氏がスピーチした。

LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン合同会社 職務執行者社長のノルベール・ルレ氏。
「『LVMH Watches & Jewelry ウォッチメイキング アカデミー』が始まる本日は私たちにとって大切な日になりました。このアカデミーの構想は何年も前から練られており、時計技術のノウハウを次世代にバトンタッチできる究極の場所として完成しました。私たちはお客様から信用を得るために修理やカスタマーサービスに力を入れており、若手技術者の育成を課題としています。若者にチャンスを与えることは、ウォッチ&ジュエリー業界の将来を考えることにもつながります」

 続けてルレ氏は、アカデミー立ち上げの背景について語った。

「私たちは“絶対に残したい仕事”──つまり、職人やアーティストたちによるものづくりを守ることを重視しています。時には、続けるのが難しい仕事もありますが、指10本、腕2本で生み出すものづくりの文化は非常に大切だと考えています。レザーグッズや洋服、化粧品ももちろん重要ですが、とりわけウォッチは特別な存在です。手作業でのプロセスも多く、精密な機械にはテクノロジーとデザインが融合しています。また、日本のお客様は時計を購入する前にしっかりと勉強される方が多く、そうした文化を支えるためにも、時計製造の伝統とステータスを守りたいという思いから、このアカデミーは何年も前から構想されてきました」

 ただの学生ではなく、LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン株式会社の正社員としての雇用となるため、カリキュラムの終了後にはLVMHグループの各ブランドの時計のメンテナンスを担うこととなる。

「実はアメリカやスイスにも同様の育成拠点があり、それぞれのマーケットに即して展開させています。日本は特にメカニカルウォッチにフォーカスし、細部に至るまで学べる場所を作りました。本日より、18歳と19歳の2名の若者が2年間、熟練の時計技術者たちとともに学び始めます。彼らには、将来的にタグ・ホイヤーをはじめとするLVMHグループ各ブランドでの活躍を期待しています。さらに希望があれば、ルイ・ヴィトンやティファニー、ショーメといったグループ内の他ブランドでの道も開かれています。このアカデミーは、単なる教育機関ではありません。技術を学ぶ場であると同時に、イノベーションを生み出す場所でもあります。2年間の学びを通じて、若者たちから新たなアイデアが生まれることを楽しみにしています」

 次に、LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン株式会社取締役COOであり、今回のアカデミー開校の立ち上げ人であるジュリー・ブルジョワ氏が、アカデミーの目的とともに思いを語った。

LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン株式会社 取締役COOのジュリー・ブルジョワ氏。
「私たちは、次世代の若きリーダーを育成することにコミットしています。このアカデミーは、それを体現する取り組みです。優れたポテンシャルを持つ若者たちに、2年間のプログラムを通じて技術を磨き、時計技術者として一人前に成長してもらうための投資を行っています。LVMHグループは、教育とイノベーションを通じて産業を育成・促進する責任があると考えています。このアカデミーでも、若者たちに専門性を身に付けてもらい、ステップを積み重ねながら、時計産業を担う存在へと成長していくことを願っています。皆さんの貢献、知識、そしてフレッシュな視点が、ウォッチメイキングの未来を豊かにしていくと疑うことなく信じています」

独自インタビュー
 開校式後、個別インタビューを行った。アカデミー設立の実務を牽引したLVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン株式会社 取締役COO ジュリー・ブルジョワ氏、ならびに同社カスタマーサービス ディレクター 林繁氏に話を聞くことができた。

個別インタビューに応じてくれたLVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン株式会社 取締役COOのジュリー・ブルジョワ氏(左)と、同社カスタマーサービス ディレクターの林繁氏(右)。
 時計技術者の指導者・技術トレーナーとして長年活躍してきた林氏の名を知る方も多いだろう。2023年7月からLVMHウォッチ・ジュエリー ジャパンに加わった林氏は、カスタマーサービス部門を率いると同時に、アカデミーのプログラム設計や開校準備においても中心的な役割を果たした。

 インタビューはLVMHウォッチ・ジュエリー ジャパンのカスタマーサービス部門に隣接するアカデミーで行われた。高層ビルの大きな窓からは、東京の町が一望できる。アカデミーが開校したこの拠点は、9年前の2016年に設立されたという。ルレ氏いわく「細かな作業に適した、自然光の入る設計が施され、100人以上のスタッフが良好な環境のもとで働いています。テレワークができない職種だからこそ、明るく、快適な空間で学び、働くことが重要です」。

日本で開校されたアカデミーの独自性
 まずジュリー・ブルジョワ氏に、他国でも類似するような教育期間があるのかを聞いた。

「LVMH Watches & Jewelry ウォッチメイキング アカデミーはスイスとアメリカでも展開しています。スイスでは『エコール・ド・オルロジュリー(Ecole d’Horlogerie)』という名称で、2016年から約40人を対象としたプログラムが始まりました。このアカデミーは4年制で、修了後にはディプロマが発行されますが、修了したからといってそのまま仕事を継続できる保証はありません。日本の学校とは違い、企業に属さない中立的な立場で運営されているのが特徴です。研修の拠点となるのはラ・ショー・ド・フォンという都市で、ここにはタグ・ホイヤーの本社もあります。一方、日本のこのアカデミーは非常にユニークな存在です。日本市場をしっかりと研究し、「メカニカルウォッチのアフターサービス」に特化したカリキュラムを組んでいます。日本のアカデミーでは時計製造そのものは行わず、アフターサービスに100%フォーカスしているのが大きな特徴です。また、受け入れにあたっては必ずしも高校卒業資格を求めず、『若いマインドセット』を持っていることが重視されます」

アカデミーに備わっていた、ふたり用の顕微鏡。
 このマインドセットについて、ブルジョワ氏は「情熱を持った人に来てもらいたい」と補足した。「この業界で頑張りたい、未経験でも挑戦したいという意欲のある人材を探していたのです。次世代のリーダーとなるポテンシャルを重視しました。ただし、ウォッチメイキングは情熱だけでは務まりません。手先の器用さも必要不可欠なため、適性テストも実施しました」。

 ちなみにルレ氏は「若者は大切ですが、マインドは年齢に関係ありません。若々しい90歳もいるのです。もちろん現時点では18歳、19歳の若者に来てもらっていますが、将来このプログラムが発展すれば、60歳の方が参加するかもしれません」と、開校式のスピーチで語っていたことを付け加えておく。

プログラムの設計で特に注力した点は「現場で求められるノウハウ」と「仲間として働くこと」
 今回のユニークなアカデミーの立ち上げに尽力したのは、ブルジョワ氏のほか、前述した林繁氏だ。

「2023年7月に入社してすぐ、ジュリーから業務内容を聞かされる中でアカデミーの構想を聞き、驚くと同時にとてもうれしく感じました。思わず『私も関わることができるんですか?』と尋ねたのですが、返ってきたのは『関わるんじゃない、あなたがやるのよ。あなたが担当だから』という言葉でした」

 アカデミーのプログラムを設計するにあたり、林氏が特に力を注いだポイントはふたつだ。

「ひとつ目は、自分自身の修理技術者としての経験を踏まえ、アフターサービスに特化した内容に調整したことです。理論と実技を連動させた授業設計にしました。一般的な時計学校では、理論と実技の授業が別々に進むことが多く、どうしても内容がつながりません。そこを改善し、学んだ理論が実技と直結するようなカリキュラムを意識しました。例えば旋盤の学習では、『こんなこともできる』『あんなこともできる』とたくさん教えられますが、アフターサービスの現場で実際に使う技術はその中のほんの一部にすぎません。2年間という限られた期間の中で、ウォッチメイキングに必要な本当に重要な知識と、アフターサービスで即戦力となる技術やノウハウを厳選して教えたいと考えました」

ブルガリ オクト フィニッシモ

学生が希望し、かつ入手ができれば、グループ内で製造しているさまざまなムーブメントを教材にできるのだという。写真はブルガリ「オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT オートマティック」に搭載されている、自動巻きムーブメントCal.BVL318。
 林氏は、実際の修理現場で求められるノウハウを重視しているのだ。

「時計学校を卒業して『分解・組み立てができる』というだけでは足りないと考えています。ただ組み立てるだけでは、コンプリートサービスやリペアとは違うからです。分解・組み立てを通して、『このモデルならこのポイントをチェックすべき』『ここが止まっていたらこの部分を調整する』といった、実際の修理現場で求められる視点と対応力を身に付けてもらいたいと思っています。もちろん、授業を受ける中で興味を持ってさらに学びを広げていくことも歓迎しています。ただ、限られた時間の中では、アフターサービスの技術者として必要なスキルを確実に習得することを最優先に考えました」

LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパンのカスタマーサービス部門と同じく、東京都江東区にある高層ビルにアカデミーは設置された。周囲に眺望を遮る建物がないため見晴らしは非常に良く、遠くには東京ゲートブリッジなども一望できる。
 ふたつ目のポイントは、林氏の「彼らを仲間にしたい」という思いだ。

「この施設は教育機関であると同時に、会社の一部であるという意識を大切にしています。私たち社員にとってもそれは非常に重要なことです。例えば、もし私が学生の立場で、ワークショップと完全に壁で区切られた空間にいたら、『自分は何もできないのに給料をもらっている学生なんだ』という気持ちになってしまうかもしれません。しかし、会社の一員だという意識を持てれば、仲間意識が生まれ、居心地もよくなると思います」

 この思いは、林氏の若い頃の体験から来ている。

「若い頃の自分を思い出すと、私は先輩に質問することがとても苦手でした。当時、先輩たちはちょっと怖い存在だったからです。だからこそ、今の環境では、トレーナー(鈴木)だけでなく、誰にでも気軽に質問できる雰囲気を作りたいと考えています。技術者たちにも『(アカデミーに)いつでも来ていいよ』と伝えていて、先週も学生たちが一生懸命ドライバーを研いでいるところに、先輩たちがふらっと見に来て、『これ難しいでしょ』なんて声を掛けていました。そうした自然なコミュニケーションを通じて、『自分たちは仲間なんだ』という感覚を育み、快適に働ける環境を作りたいと思っています。そして、学生と社員という線引きではなく、社員全員で取り組むプロジェクトだと感じられるようにしたいのです。物理的な環境も工夫しました。この部屋はもともと壁で区切られた会議室だったのですが、ジュリーが尽力して、壁を移動させてレイアウトを変更し、窓のある空間としました。さらに、普通のドアだったものも(内外を見通せる)ガラスとするなど、開かれた空間を作るためにみんなでアイデアを出し合いながら仕上げました」

ワークショップ内から見たアカデミー。
 ブルジョワ氏も、プログラム、そして教育カリキュラムについては特に力を注いでいることが分かった。

「2年間はあっという間に過ぎてしまいます。まず最初の6カ月間は、理論の習得に集中し、数多くのパーツについて学びながら、機械がどのように機能するのかに加えて、内装・外装についてもしっかりと理解していただきます。その後クォーツや自動巻きを、最終的にはクロノグラフのコンプリートサービスまでを習得することを目指してもらいます。また、次世代のリーダー育成という観点から、英語学習のカリキュラムも用意しました」

「(LVMHウォッチ・ジュエリーの)本国はプログラム内容にかなり関心を持っており、細かい調整や議論を重ねる必要がありました。それでも、最終的には『一般的な学校とは違い、ここで学び、卒業後はそのままこの会社で技術者としてチームの一員になる』という流れを確立することができました」(林氏)

修了生のキャリアパスのイメージは?
 気になるのが、2年間のカリキュラムを習得した後のキャリアパスだ。林氏は、自身の経験則もあり、率直な「今後」を語ってくれた。

「私は学生たちに、『最低でも5年間はここにいたほうがいい』と伝えています。プログラム自体は2年間ですが、やはり実務経験なしではプロにはなれません。繰り返しの実践が必要です。最低でも2~3年の実務経験を積み、4~5年経ってようやく本当のスタートラインに立てると考えています。もちろん、2年で海外に行きたい、別の会社で活躍したいという希望があれば応援しますが、現実的には厳しいと率直に話しています。実務経験を積んでこそ、本当のプロになれるということを伝えたいのです」

トレーニングプログラムは、まず一般理論や基礎知識に関する座学からスタートし、その後、外装作業やクォーツ時計に関する実技へと進む。2年目からは機械式時計の実技に集中し、最終的にはクロノグラフのオーバーホールができるレベルを目指す。
 また、英語力を身に付けることで、修了生のキャリアプランの選択肢をより豊かにすることも目指している。

「英語教育は早い段階から取り入れています。日本の技術者の評価は世界的に高く、修理に特化した高いスキルを持っていますが、そこに英語力が加われば、スイスでの勤務やグループ内異動の可能性など、さらに海外でのチャンスが広がるからです。

 グループ企業ならではのノウハウが学べるのも、パテックフィリップ スーパーコピー代金引換を激安同社でキャリアを積んでいくことの強みだ。

「ワークショップでは、主にブルガリ、ウブロ、タグ・ホイヤー、ゼニスの4つのブランドを担当し、加えてショーメ、ディオール、フレッドの時計も扱います。ブランドごとに特色が異なるため、幅広い経験を積ませることを重視しています。特定のブランドに偏らないよう、例えばブルガリを数年担当したら次はタグ・ホイヤーへ、さらにウブロやゼニスへと、さまざまな時計に触れていく計画です」

 もちろんアカデミーを卒業すれば、その後のキャリアは順風満帆というわけではないと、林氏は続ける。

「ただし、私は決して『アカデミーを卒業すればすぐに優位に立てる』など、甘いことは言いません。この仕事はスポーツ選手のようなもので、いかに速く、正確に修理できるかが問われます。実力の世界です。また、技術力だけでなく、対応力も非常に重要です。例えば納期短縮の依頼が来たとき、ただ『無理です』と突っぱねるのではなく、『できるか確認して返答します』と柔軟に対応できるかが、信頼される社員になれるかどうかを左右します。マネジメントや店舗、マーケティングなど、将来的に別の道を希望することもあるかもしれません。それも含めて、ここで学ぶ人たちは“社員”として育成していきたいと思っています」

パテックのデザインにおいて象徴的なブレスレットのエリプスは、

エリプスは60年代の終わりに誕生したにもかかわらず、1970年代にはパテックのシンボルとして確固たる地位を築き上げたモデルだ。今日、パテックはブレスレット仕様のエリプスでレトロなデザインへと回帰した。1980年代初頭まで、エリプスはレザーストラップ、チェーンブレスレット、または貴金属製のリンクブレスレットの選択肢を用意していた。エングレービングが施された新しいチェーンスタイルのブレスレットは、ミッドセンチュリーのデザインを取り入れたものとしてはここ数年で最も素晴らしく、コレクターたちのデザイン志向の時計に対する意欲をさらに掻き立てるものだ。

Patek Ellipse
新しいローズゴールドのゴールデンエリプスRef.5738/1R-001は、横34.5×縦39.5mmのサイズを維持している。口コミ第1位のパテックフィリップスーパーコピー 代引き専門店超薄型自動巻きムーブメント、Cal.240を搭載し、薄さは5.9mmと極めてスリムだ。黄金比に基づいてデザインされた均整のとれたケースが、ローズゴールドのインデックスと針を備えたエボニーブラックのサンバースト文字盤を縁取っている。

Patek Ellipse
パテックは1960年代後半から70年代にかけて、メタルブレスレット製造の分野において主導的な役割を果たしていた。この新しいチェーンスタイルのブレスレットは、最新世代のCNCマシンを使った製造工程で作られたパーツを、職人であるチェーンスミスたちの伝統的なノウハウを最大限に駆使しながら、手作業で組み立て、仕上げられている。

Patek Ellipse clasp
我々の考え
1970年代ほどデザインがビジュアルに左右された時代はない。実験的なものから個性的なもの、技巧的なものまで、あらゆるものが生み出された10年だった。エリプスは、時計が奇抜なデザインを追い求める一時代を築くきっかけとなったモデルだ。しかし1968年にイエローゴールドのケースとブルーゴールドの文字盤で発表されたエリプスの当初のサイズは横27×縦32mmであった。ブレスレットはヴィンテージを彷彿とさせるクールなデザインだが、真のエリプスファンはよりオリジナルに近いケースサイズを好むに違いない。

Patek Ellipse bracelet making
基本情報
ブランド: パテック フィリップ(Patek Philippe)
モデル名: ゴールデン・エリプス(Golden Ellipse)
型番: 5738/1R-001

直径: 34.5mm
厚さ: 5.9mm
ケース素材: ローズゴールド
文字盤色: ブラック
インデックス: アプライド
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: チェーンリンクブレスレット

ムーブメント情報
キャリバー: 240
機能: 時・分表示
直径: 27.5mm
厚さ: 2.53mm
パワーリザーブ: 48時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万1600振動/時(3Hz)
石数: 27

価格 & 発売時期
価格: 951万円(税込)

カルティエがスイスに時計製造拠点を移した1970年代を振り返る。

1972年は、カルティエの歴史において重要な年であった。まず初めに投資家グループがカルティエ・パリを買収し、続いてニューヨークとロンドンのカルティエ支店を買収した。これによりピエール・カルティエ(Pierre Cartier)の死後に分裂していた3つのメゾンが統合され、カルティエの成長の礎が築かれた。

ふたつ目の重要な進展は、カルティエ スーパーコピー 代金引換を激安がエベルと提携し、時計の生産拠点をスイスのラ・ショー・ド・フォンに移したことである。それまでのカルティエの時計は、スイス製ムーブメントを使用してパリ(またはロンドン)で生産されていた。パリでは70年代まで、限られた数の時計を生産し続けていたが、エベルとともにスイスに拠点を構えたことで、これまで以上に多くの時計の生産を始めたのである。

cartier santos dumont 1970s
1970年代のカルティエのシェイプを一部紹介。サントス デュモン(上)、タンク ノルマル、タンク ルイ(下)だ。タンク ルイについては同記事後半で詳しく取り上げる。

1970s cartier tank normale
1970s cartier tank louis
 これは1973年、カルティエ初となる真の歴史的コレクション、ルイ カルティエ コレクションを発表したことに端を発する。タンクやサントス デュモンなど、カルティエ黄金期のデザインを連続生産に持ち込むとともに、クリスタロー、エリプス、クッサンなど、新しいデザインを取り入れた12本のコレクションとしてスタートした。

vintage cartier watch advertisement
ルイ カルティエ コレクションウォッチを紹介した、1980年代の広告(サントスは後に発表)。Image: Courtesy of eBay

 カルティエは世界で最も人気のある時計メゾンのひとつである。スイス時計産業に関するモルガン・スタンレーの2023年の年次報告書によれば、その年の時計ブランドとしては世界で2番目に大きいブランドであった。それにもかかわらず、ロレックスやパテック フィリップのようなブランドと比較すると、簡単に入手できる文献や情報は依然として少ない。1970年代以前のカルティエの時計は極めて希少なままだが、ただ1970年代に生産量が増加したことで、リファレンスナンバーやシリアルナンバーを理解し、記録し、収集することが容易になった。

 このコレクターズガイドは、1970年代のモデルやダイヤル、さらには生産数についてより理解を深めるために、これらの情報の一部をまとめたものだ。将来的には、より人気のあるモデルについての追加情報を掲載したいとも思っている。

 本記事では、1970年代のカルティエに関する一般的な情報から始め、そして最も人気のあるモデル、タンク ルイ Ref.78086について具体的に深く掘り下げていく。

1970年代のカルティエラインナップと生産数
louis cartier collection watches 1970s
1973年に発表されたルイ カルティエ コレクションのオリジナル12モデル。カルティエは70年代を通じて、ほかにもいくつかのモデルを追加していた。お好きなモデルを選んで。

エベルとの新たなパートナーシップを追い風に、カルティエは1973年に野心的な行動に出た。“ルイ カルティエ コレクション”の一環として、12本の新作ウォッチを発表したのだ。すべてゴールドケース、シンプルなホワイトエナメル文字盤にローマ数字、バトン針、そしてカルティエのサインが入ったETAキャリバー(手巻き)を備えていた。カルティエはその後10年間をとおして、コレクションに新たなモデルを追加し続けたが、これらの核となる特徴はほとんど変えなかった。

 その代わりに、カルティエはシェイプを変えて実験をした。これらは1973年のL.C.(ルイ カルティエ)コレクションの12モデルであり、それぞれが独自のシェイプによって定義されている。

ベニュワール(Rref.78094)
サンチュール(Ref.78099)
クッサン(Ref.78102)
クリスタロー(Ref.78096)
エリプス(Ref.78091)
ファバージ(Ref.78101)
ゴンドーロ(Ref.97050)
サントス デュモン(Ref.78097)
スクエア(Ref.97051)
タンク ルイ(Ref.78086)
タンク ノルマル(Ref.78092)
ヴァンドーム(Ref.78090)
 これらのモデルのなかには、ラージモデル(“LM”)とスモールモデル(“SM”)を持つものもあれば、ベニュワールのように区別がないものもある。両方あるものについては、上にLMのリファレンスのみを掲載した。この情報を提供してくれた@cartier_chroniclesことマット・タカタ(Matt Takata)氏に感謝する。これはヨーロッパスター(私は彼らのアーカイブが大好きだ)の当時の広告にも裏付けられている。

 各モデルのケース裏下部には5桁のリファレンスナンバーが、そのすぐうしろにはシリアルナンバーが刻印されている。またリファレンスとシリアルのさらに下には、手彫りのストックナンバー(その時計が販売されたカルティエ支店固有のもの)が記されていることもある。各リファレンスのシリアルナンバーは連続しているため(例えば0001~10000)、あるリファレンスの十分な例を記録すれば、生産数を推定することができるのだ。

cartier 1970s serial numbers
1970年代のカルティエウォッチの裏側にある数字は、最初の5桁がリファレンスナンバーで、それ以降の数字がシリアルナンバーとなり、モデルごとに連番になっている。

 たとえば、私はタンク ルイ(Ref.78086)の生産量を1万5000と見積もっている(つまり、14xxxまでのシリアルナンバーを記録しているということ)。タンク ルイが最も一般的なモデルであると考えられるのは、それが“タンク”に属しているからである。一方でクッサン “バンブー”の生産数はわずか250本と見積もっており、これが最も希少(または最も無名)であると推測される。

 さらに裏にはゴールドのホールマークが刻印されているが、これは長い年月が経つにつれて磨り減っていることがある。

 1973年以降もカルティエは実験を重ね、トーチュやタンクのバリエーションなど、さまざまなモデルやシェイプをコレクションに追加していった。1973年に確立された方式を維持したままで。

 カルティエはこれらの時計の大部分をイエローゴールドで製造したが、ホワイトゴールドで作られたものもいくつかある。例えば、私が記録したタンク ルイのうち10%未満はWGだ。興味深いことに、すべてがいくつかの限られたシリアル範囲に集中している。

1970年代のカルティエの文字盤
cartier 1970s dials
 一般的に、70年代のカルティエには3世代の文字盤が存在する。ほかのブランドでは“マーク”と呼ばれることが多いので、カルティエについても同様の呼称を使用しよう。年代順に、以下のとおりだ。

マーク1: カルティエサインの“A”のトップがワイドでフラット。数字にシークレットシグネチャーはない
マーク2: カルティエサインの“A”のトップが尖っている。数字にシークレットシグネチャーはない
マーク3: カルティエサインの“A”のトップがやや平たい。通常7時位置にシークレットシグネチャーがある
cartier watches vintage 1970s dials
1970年代のカルティエにおける3つの一般的なダイヤルサインを詳しく見ると、カルティエの“A”で最も簡単に区別できる。

 すべてのリファレンスがこれらのダイヤルタイプにすべて沿っているわけではなく、これらのマークのなかには追加のバリエーションを持つものもある。例えばトーチュに関して私が見たことあるものは、後期のマーク3ダイヤルだけなので、このモデルが70年代後半まで導入されなかったことを示唆している。改めて、マット・タカタ(@cartier_chronicles)氏は、このような文字盤の種類を公に記録し始めた最初の人物であり、ここでの彼の協力に感謝する。

 すべての文字盤の6時位置には“Swiss”または“Paris”というサインがある。“Swiss”とサインされた文字盤は、カルティエ・ニューヨーク店を通じて販売されたもので、“Paris”とサインされたものはロンドンおよびパリ店を通じて販売されたものだ。なおサービス用ダイヤルには“Swiss Made”とサインされている。よく見られる誤解として、パリの文字盤が希少であるまたは高い価値があるとされるのだが、これは単にカルティエをパリの高級品店としてロマンチックに捉えているからかもしれない。実際には文字盤に差はない。事実、私がある程度詳しく調査した2モデル(タンク ルイとトーチュ)では、パリ文字盤のほうがスイス文字盤よりもわずかに多いようだ。

vintage cartier service dial
6時位置のサインは、この時計がカルティエのどの店で販売されたかを示し、サービスダイヤルのサインは“Swiss Made”となっている。

 私にとっては、このマーク1、2、3の文字盤の区別のほうがはるかに興味深い。マーク1の文字盤はマーク2やマーク3の文字盤よりもかなり希少である。カルティエのサインとスタイルは、以前のパリ製カルティエウォッチのいくつかの特徴を維持しており、文字盤に独自の魅力を与えている。その希少性について少しだけ触れると、私は数百例のタンク ルイを記録してきたが、マーク1の文字盤はほんの数例しか見たことがない。一方、マーク2の文字盤はマーク3の文字盤よりも多く、おおよそ2対1の割合で出回っている。エナメルはひび割れしやすいため、このような初期の文字盤の多くは、長い年月のあいだにサービスダイヤルに交換されたと推測される。

vintage cartier paris tank 1960s
1965年頃にパリで製造されたカルティエ タンクは、実際に手に取ると、70年代以前のカルティエウォッチの優れた職人技がすぐに感じられる。しかし、1970年代初頭のカルティエの文字盤は、長い年月を経て進化する以前から、同様の“カルティエ“”のスタイルを保っていた。

搭載されるキャリバー
 1970年代のカルティエウォッチにおいて、ムーブメントはセールスポイントではない。ほとんどのムーブメントには、カルティエのサインが入ったシンプルな手巻きのETAムーブメントが搭載されている。カルティエのCal78-1は、ETA2512のカルティエバージョンに過ぎないのだ。特別興味を引くムーブメントではないが、信頼性は高い。一部のモデル、例えばカルティエのRef.17002 タンク “ジャンボ”では、自動巻きムーブメントが採用されている。

フルセット
vintage cartier watch tank box and papers
 1970年代製のカルティエウォッチで、ボックス、ペーパー、オリジナルの保証書が揃ったフルセットが残っているものはあまり見かけない。例えば、これまで見かけたタンク ルイのうち、箱と保証書が残っていたのは10%にも満たなかった。赤いカルティエのボックスは、おそらくiPhoneのパッケージをふたつ重ねたくらいの大きさで、そこにゴールドの縁取りが施されているなど、古きよき時代を象徴した贅沢なセットである。また書類、証明書、保証書はすべて赤で統一されている。

通常カルティエウォッチはレザーストラップに装着されていることが多いが、カルティエのサイン入りビーズオブライスブレスレットに装着されている1970年代のものは存在感が際立つ。Image: courtesy of The Hairspring

 もともとこれらの時計は、内側に“Cartier Paris”と刻印された数種類あるレザーストラップに、ゴールド製デプロワイアントクラスプを合わせたものが一般的だった。カルティエのビーズオブライスブレスレットが付いたものを見つけるのは簡単なことではない。

その後
cartier tank 96065
次世代モデルのタンク ルイ Ref.96065は、超薄型のFP(フレデリック・ピゲ)社製Cal.21、ギヨシェ文字盤、さらに薄いケースを備えたモデルとしてアップデートされた。Image: courtesy of Amsterdam Vintage Watches

 こうしたオリジナルの1970年代モデルの多くは、1980年代半ばまで生産され続けた。その後、カルティエは次世代の時計製造へ移行を始めた。カルティエはETAキャリバーを廃止し、フレデリック・ピゲ社のムーブメントを使用するようになっていくのだ。ほとんどの場合、手巻きの超薄型FP社製Cal.21を使用している。1970年代のフォルムを踏襲しながらも、新しいリファレンスナンバーとムーブメントを採用し、さらにスリムになったモデルも多い。たとえばタンク ルイ Ref.96065は78086に置き代わり、最終的にエナメルダイヤルをギヨシェ装飾へと変更した。エクストラプラット(エクストラフラット)とも呼ばれるが、これは薄型のFP社製キャリバーを採用することで、ケースをさらにスリムにすることができたからである。これらのモデルのいくつかは、カルティエが1998年から2008年にかけて製造したCPCPの基礎を築いた。

ADVERTISEMENT

タンク ルイ(Ref.78086)で実践する
1970年代のカルティエウォッチの基本を説明したところで、次は具体的なリファレンス、タンク ルイ カルティエ Ref.78086を見てみる。前述したように、私はオークション、ディーラー、Chrono24のようなマーケットプレイスで販売された数百の例を記録してきた。新しい時計は常に発見されるので、これらの情報が最終的なものであるとは主張しない。

 タンク ルイ Ref.78086は、おそらくよく知られている典型的なカルティエ タンクである。23mm×30mmの薄型レクタンギュラーゴールドケースにレザーストラップがついていて、ブルーカボションがセットされたリューズで巻き上げる、手巻きムーブメントを搭載している。

タンク ルイの文字盤
cartier 1970s dials
タンク ルイ Ref.78086のダイヤルタイプ。

 カルティエがタンク ルイを発表したのは1973年のこと。新しいリファレンスに取って代わられる80年代まで製造されたため、上記の3つの文字盤タイプが存在する。

マーク1: “A”がワイド。数字にシークレットシグネチャーはない
マーク2: “A”が尖っている。数字にシークレットシグネチャーはない
マーク3: “A”がやや平たい。通常7時位置にシークレットシグネチャーがある
 一般的に、これらは古いものから順にリストアップされていると考えることができる。

 ただし今のところ、各ダイヤルタイプに対して広範なシリアルナンバー範囲を定義することさえ困難である。特にマーク2と3はシリアルナンバーが重複しているので、しばらくはふたつとも並行して生産されていたのではないかと思われる。

 初期のマーク1の文字盤は圧倒的に希少だ。私はほんの一握りしか見たことないが、すべて3桁のシリアルナンバーが付いていた。これらの文字盤は、60年代のタンクに見られるプリントに似ているので、私はとても気に入っている。

 マーク2ダイヤルは、シリアルナンバーが数百番台から現れ始める。私はマーク1ダイヤルよりも前のシリアルでマーク2ダイヤルを記録しているが、そのシリアルナンバーは6xxx番台までに及ぶことがある。

 マーク3ダイヤルは、1xxxまでのシリアルナンバーで見られるが、6xxx~7xxxの範囲ではより一般的になる。マーク3ダイヤルを使った初期の例はオリジナルである可能性もあるが、どこかの時点で交換または修理されたのではないかとも思う。

リューズの種類
vintage cartier tank louis crowns
 文字盤と同様、タンク ルイにも3種類のカボションリューズがある。

タイプ1: リューズが高く、先端がとがっている
タイプ2: リューズが短く、先端がとがっている
タイプ3: 先端が丸みを帯びたスタビークラウン
 いずれのタイプも、より簡単に巻き上げることができるように、ローレット(凹凸のある)ベースを介してケースに接続されている。繰り返しになるが、一般的に、これらのタイプは早期から後期にかけて列挙されていると考えることができる。

 タイプ1のカボションリューズが最も高く、先端が長く尖っている。これらは製造開始時から確認でき、6xxx~7xxxのシリアルレンジではある程度一般的だ。

 タイプ2のリューズはタイプ1のものよりも明らかに短いが、それでも先端は尖っている。これらは若いシリアルナンバーでも観察されるが、7xxx~8xxxシリアル範囲ではより一般的なリューズタイプとなる。

 最後に、タイプ3のリューズは最初のふたつのタイプよりも短く、先端が丸く尖っていない。これらは主に、10xxx~14xxxのシリアルナンバーで見られる。

 3タイプはおおよそ同じくらいの頻度で見られるが、私は高いリューズタイプが最も望ましいと考えている。これが最初期のリューズタイプだと推測しているが、オリジナルの高いリューズの多くは、あまりにも突き出ているためにカボションが非常に簡単に欠けてしまうため、長い年月のあいだに失われ、交換されてきたのだと思っている。

ケースとホールマーク
vintage cartier tank white gold
初期の“マーク2”ダイヤルと長い“タイプ1”リューズに注目。Image: courtesy of Wind Vintage

 すべての1970年代製カルティエウォッチがそうであったように、タンク LCのほとんどはYGでつくられていたが、カルティエはWG素材の例もいくつか製造していた。私が記録した例の10%未満がWGで、そのすべてに生産前期でつくられたシリアルナンバーを持っていた。興味深いことに、私が見た完全な連続データが揃っていいたもののうち、すべてがいくつかの狭い範囲に集中していたようだ。これはヴィンテージウォッチによく見られる現象で、ケースが数回に分けて製造された可能性を示唆している。

 WGのほうが希少性が高く、また繊細で身につけやすいというイメージがあるため、WG製タンクはYGよりも約2倍の価格となっている。まあ、もしそれが見つかればの話だが。YGのタンクLCは週に何度でも見つけることができ、日曜日には2回見つかるかもしれないが、WGの例は1年のうちに数本しかお目にかかれないかもしれない。

cartier tank case hallmarks
裏側とミドルケースにはタンク ルイの特徴的なホールマークがある。ケースサイドのリューズの下にホールマークがあるが、しばしば磨耗して消えてしまうことがある。下にある1枚目の写真では、ホールマークが消えかかっているもののまだ確認できる。2枚目の写真のほうが、ホールマークがはっきりと表れている。

大人気のカルティエ時計コピーNランク 代金引換年月を経るうちに、多くのヴィンテージタンク ルイのケースは磨かれてしまうことが多い。正直なところ、LCはもともと丸みを帯びた、洗練されたプロファイルを持っているので、ケースプロファイルのラインを見ただけで判断するのは難しい。しかし、ケースに存在するホールマークはコンディションを評価するのに役立つ。

まず、ケース裏側にいくつかのホールマークが刻印されているか
次にリューズすぐ下のミドルケースにホールマークがあるか。このふたつ目のホールマークは、ケースが研磨されているために消えているか、ほとんど見えないことが多い
 ホールマークが残っていたり、手付かずのシャープなケースを見つけるのはいいことだが、ヴィンテージロレックスのスポーツウォッチに比べれば、それほど大きな問題ではないと思う。ケースは数回研磨するだけで、シャープなエッジや面取りの多くを失うことがあるからだ。

オメガ ムーンシャイン™ゴールドとセドナ™ゴールドを使用したバイカラーモデル

オメガは、ブランド独自の18Kムーンシャイン™ゴールドまたはセドナ™ゴールドを使用した、新しいバイカラーのオメガ スピードマスター ムーンウォッチモデルを発表した。バイカラーのニューケースとブレスレットを除けば、基本的には私たちがよく知るムーンウォッチである。つまりゴールドのセンターリンクを持つブレスレットに42mmのケース、サファイア風防&シースルーバック、そしてオメガの手巻きマスター クロノメーターCal.3861を使用しているということだ。これらの新しいムーンウォッチは、どちらもセラミックのセラゴールド™製ベゼルを備えている。針と同様、ムーンシャイン™ゴールドバージョンはシルバーのサンレイダイヤルとムーンシャイン™ゴールドのインダイヤルを持ち、セドナバージョンにはセドナ™ゴールドのPVDコーティングが施されている。

新しいバイカラースピードマスターはともに279万4000円(税込)であり、オメガ時計コピー 代引きによれば、現在一部のオメガブティックで購入可能だという。

omega speedmaster moonwatch bi-color sedna gold
我々の考え
振り返ってみれば、オメガがまだツートンのムーンウォッチを出していなかったのは意外だった。オメガは2019年に、アポロ11号50周年記念モデルで豪華なフルムーンシャイン™ゴールドモデルを発表。そのあとツートンオプションを提供するのは自然な流れである。その記念限定モデルのあと、オメガは独自のゴールド合金を一般生産へと展開した。2022年には、既存のカノープス™ゴールド(独自のホワイトゴールド合金)とセドナ™ゴールド(ローズゴールド)のラインナップに、ムーンシャイン™ゴールド(イエローゴールド合金)のムーンウォッチを追加した。ツートンは、オメガが1983年に最初のツートンスピードマスターを発表して以来、バックカタログに掲載されてきたものでもある。

omega speedmaster moonwatch bi-color moonshine gold
オメガがフルゴールドのムーンウォッチに継続的に取り組んでいることを考えると、標準のステンレススティール製ムーンウォッチと、それらのより豪華な金無垢製スピーディのあいだにツートンモデルを挟むのは自然な流れのように思う。フルゴールドのムーンウォッチはすべて650万円以上であるのに対し、標準的なソリッドバックのスピードマスター プロフェッショナルは107万8000円(税込)で手に入る。

新しいバイカラーのスピードマスターは、ツートンデイトナ(税込で293万3700円)よりも14万円ほど安く設定されている。スピードマスターとデイトナは直接比較できるものではないが(理由はいろいろあるが、ここでは省略する)、少なくとも言及する価値はあると感じた。

omega bi-color speedmaster
また既存のムーンウォッチとは異なり、これらはセラミックのセラゴールド™ベゼルが採用されていることも興味深い。セラミック製のリングを持ち、ブラックのタキメータースケールにはセラゴールド™が使用されている。これはセラミックとゴールドの混合物であり、アルミニウムインサートを使用していた従来のムーンウォッチモデルとは異なる。今後、この技術がより広く展開される可能性もあるだろう。

omega speedmaster bi-color caliber 3861
ともあれ、これらが新しいムーンウォッチのバイカラーモデルである。最初に画像を見た限り、私の目にはムーンシャイン™ゴールドのほうがより優れて見えた。シルバーダイヤルは主にSSを主体としたパッケージとマッチしており、ブラックベゼルとのコントラストも美しい。ただいくつかのプレス用画像だけで判断するのは、初デート前に行うオンラインデートのようなものだ。まずは実物を見てから判断しようではないか。

オメガ スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル。Ref.310.20.42.50.02.001(18Kムーンシャイン™ゴールド)、Ref.310.20.42.50.99.001(セドナ™ゴールド)。42mm径、13.2mm厚、ラグからラグまで47.5mm。サンブラッシュ仕上げの文字盤とセラミック製セラゴールド製ベゼル。METAS認定のマスター クロノメーターCal.3861を搭載。約50時間パワーリザーブ。50m防水。サファイア風防とサファイア製シースルーバック。望小売価格はともに279万4000円(税込)。

ハミルトン 33mmと38mmのユニセックスサイズで登場した。

ハミルトンはフィールドウォッチの王者である。エディター同士の会話でエントリーレベルのスイス製時計が話題に上がる際、カーキフィールドはほぼ必ず名前が挙がる。ハミルトンはクォーツムーブメントを搭載したカーキ フィールドの新しいコレクションを発表した。同コレクションはどこへでも持ち運べ、何にでも対応できるスイス製ツールウォッチを、より手ごろな価格で提供している。今回は38mmと33mmの両サイズでコレクションが展開された。これはより広い層のユーザーに向けた、ユニセックスのオプションを提供するためであることは間違いない。

Black Khaki Quartz, Old Radium Lume
約1カ月前、同僚のマーク・カウズラリッチがハミルトンのカーキ フィールド メカニカル 38mmに投入された3つの新ダイヤルについて記事を書いた。そのなかで特に私の目を引いたのはホワイトダイヤルだったが、今回のリリースを通じてカーキ フィールドの多くのバリエーションにおいてホワイトダイヤルが定着しつつあるようだ。この新しいカーキ フィールド クォーツラインにはホワイト、ブルー、ブラックの3色があり、ダイヤルと針にはそれぞれ異なる色調のスーパールミノバが使われている。具体的に、ホワイトダイヤルには“オールドラジウム”色のスーパールミノバを、ブルーダイヤルには白色のスーパールミノバを、そして2種類あるブラックダイヤルにはそれぞれグリーンもしくは“オールドラジウム”色のスーパールミノバが組み合わされている。なおホワイトダイヤルの針とインデックスは黒で縁取られており、コントラストをより高めている。

Old Radium 34ths shot
“オールドラジウム”色の夜光。

ホワイトダイヤルとオールドラジウム夜光を備えたブラックダイヤルには、ロレックス スーパーコピーグリーンのテキスタイルストラップが組み合わされている。一方、ブルーダイヤルと非オールドラジウムの夜光を備えたブラックダイヤルには、ダイヤルに合わせた色のテキスタイルストラップをセット。これらのストラップはカーキ フィールド ラインの特徴であり、レザーのキーパーがついていることで少し高級感を感じさせる仕上がりになっている。

original GS watch
1960年代後半に製造された、オリジナルのハミルトン G.S. ウォッチ。

Khaki field watch sold on AS
アナログシフト(AnalogShift)で販売された、1980年代製造のカーキウォッチ。

Khaki Field Quartz up close
新作は“カーキ”ロゴが追加されているが、ダイヤル全体で見るときわめて小さく配置されている。

ハミルトンはこの新しいカーキ フィールド クォーツのデザインを、1960年代のハミルトン G.S.(ジェネラルサービスの略)モデルに由来すると話す。このモデルは英国政府の非軍事関係者向けに製造された時計であり、ヴィンテージのミリタリー美学を強く反映している。たしかに各要素は現代的にアレンジされており、コントラストが向上したダイヤルや、視認性を高めるためのレイルウェイミニッツトラックなどもある。アラビア数字は大きくて太く、オリジナルよりも比例して大きくなっているようだ。新作は、ダイヤル中央下にあった“G.S.”の代わりにスタイリッシュなカーキロゴを配置。これは1980年代に市販されたカーキ フィールドを参考にしたデザインであるようだ。

すべてのバリエーションはサイズに関わらず、6万4900円(税込み)で購入可能である。

我々の考え
このリリースはハミルトンにとって特に革新的なものではないが、製品ラインナップにうまく収まっている。カーキ フィールドラインにおいて、ハミルトンは過去数年間で700~1200ドル(日本円で約10万~17万円)の価格帯で製品群を強化してきており、ときにはチタン製バージョンでその価格帯の最上位に位置することもある。

Khaki Quartz in blue
この新しいコレクションにより、クォーツはもはや妥協や“安価な選択肢”という印象を与えない。デザインは十分に独自性を持っており、ラインナップのなかでも際立っていると思う。6万4900円(税込)という価格は提供される製品に対して妥当だと感じる。ハミルトンのウェブサイトに掲載されているすべてのカーキ フィールド クォーツウォッチを見ていると、この新しいクォーツモデルでついに、カーキ フィールド メカニカルの最新デザインに統一されたのだろう。

Khaki 33mm Old
1990年代製のカーキ フィールド 33mm。ワナ・バイ・ア・ウォッチ(WannaBuyAWatch)で販売されたもの。

デザインの観点から言うと、私はこれらの時計をとても気に入っている。まず歴史的な背景を考えると、特別にデザインされたカーキロゴが非常にいいアクセントになっていると思う。また小さいサイズが35mmや36mmではなく、33mmで登場したのもとても素晴らしいアイデアだ。これはかつてそのサイズで製造されていたヴィンテージのカーキ フィールドをすぐに思い起こさせる。以前、友人が見つけたヴィンテージカーキ フィールドを見て、その小ささに驚いたのを覚えている。ただしひとつだけ気になるのは、視認性を最適化するために、ダイヤルにあるカーキロゴや数字のバランスが、オリジナルの時計にあったヴィンテージの魅力を少し失っているように感じたことだ。

全体的にこれらのデザインはとても好感が持てるものであり、幅広い層に受け入れられるだろう。スイス製ツールウォッチの世界に初めて足を踏み入れる人にとって、これは完璧なエントリーモデルとなる。しかしここで疑問が生じる。メカニカルモデルに2万900円のアップグレードをする価値があるだろうか。

基本情報
ブランド: ハミルトン(Hamilton)
モデル名: カーキ フィールド クォーツ(Khaki Field Quartz)
型番: 33mm/H69301910(ホワイト)、H69301940(ブルー)、H69301430(ブラック)、H69301930(ブラック、オールドラジウム)。38mm/H69401910(ホワイト)、H69401940(ブルー)、H69401430(ブラック)、H69401930(ブラック、オールドラジウム)
ムーブメント:クォーツ

直径: 33mm、38mm
厚さ: 7.5mm(33mm)、8.3mm(38mm)
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: ホワイト、ブルー、ブラック
インデックス: プリント
夜光: あり、スーパールミノバ
防水性能: 5気圧防水
ストラップ/ブレスレット: テキスタイル製NATOストラップ、各色に合わせたレザー

khaki quartz white
価格 & 発売時期
価格: 各6万4900円(税込)
発売時期: 発売中
限定: なし

モンブランをより魅力的なものにしてい

モンブランが創業したのは1906年だが、時計製造に乗り出したのは1997年のこと。100年以上の歴史を誇る老舗がひしめく時計業界においてはまだまだ若いブランドだ。当初はモンブランを象徴する万年筆の名品“マイスターシュテュック”にインスピレーションを得たデザインを特徴とする、ありふれたエタブリサージュスタイルの時計メーカーであったが、2006年以降モンブランの時計づくりは加速度的に進化を遂げた。

 2006年に、160年以上の歴史を持ち、特にクロノグラフの製作において高い技術力と名声を得たスイス・ヴィルレの老舗メーカーであるミネルバ(1858年創業)を傘下に収めたモンブランは、翌年共同でミネルバ高級時計研究所(Institut Minerva de Recherche en Haute Horlogerie)を立ち上げ、2008年には初の完全自社製ムーブメントとなるMB R100(モノプッシャー クロノグラフ)を発表。以来、このミネルバの工房で製造されたムーブメントがモンブランの腕時計に採用されるようになる。

モンクレール スーパーコピー 代引きのもとにミネルバが加わって以降、世界的なクロノグラフメーカーとしてのミネルバの輝かしい歴史はモンブランのそれと同義に語られるようになった。もともとル・ロックルにあったモンブラン マニュファクチュールとは別に、ヴィルレにあるミネルバの拠点はそのまま引き継がれてモンブラン マニュファクチュール ヴィルレとなり、そこではブランドの一部のハイエンドピースがムーブメントから一貫して自社製造されている。また併設されたモンブランのムーブメント&イノベーション エクセレンスセンターは、モンブラン時計部門におけるR&Dセクションとしての役割も持つに至った。

アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810。時計の詳細はこちらの記事へ。

ウィリアム・トゥルブリッジ(William Trubridge)

フリーダイバー。手足にフィンなどを装備せず、泳力のみで潜るコンスタントウェイト ノーフィン(CNF)部門で初めて100m(102mの世界記録を樹立)の境界を破り、垂直に設置されたガイドロープを使って潜るフリーイマージョン(FIM)部門では121mの世界記録を持つ。ほか18ものフリーダイビング記録を保持しており、世界チャンピオンのタイトルを6度も獲得するフリーダイビングの第一人者。

 モンブランは彼をアンバサダー(マークメーカー)に迎え、モンブラン アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810を提供。フランスのティーニュで行われたテストにおいて実際にこの時計を身につけて氷河の水中に潜り、過酷な環境下におけるゼロ オキシジェン技術の有用性を実証した。

2024年に発表されたモンブランの新作における目玉のひとつに、アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810がある。先立って公開された記事を読んでもらえると理解が早いが、本作の見どころはゼロ オキシジェン技術である。これはケース内部から酸素を排除、窒素を充填して密封することで完全無酸素状態を実現する技術だ。パーツの劣化を引き起こす酸化からムーブメントを守ることに加えて、急激な気温変化で生じるケース内部の結露を防ぐことで、時計の内部を長期間にわたって良好な状態を保ち、時計の精度と耐久性の向上を狙っている。

 ケース内部に生じる酸化や湿気の影響を防ぐことを目的とした似た発想の技術にバキュームウォッチがある。これはかつてセンチュリーやウォルサムで製造されていた時計だ。こちらも時計の精度と耐久性が向上させることが目的だが、モンブランのゼロ オキシジェンとはアプローチが異なり、時計内部を真空状態にすることで外部からの影響を排除し、耐水性や防塵性、耐腐食性の向上を狙ったものである。

 バキュームウォッチの場合、長期間にわたって真空状態を維持することは技術的に難しく、また真空状態により時計内部の圧力が均等化されているため、大きな衝撃が加わるとガラスやケースが破損するリスクが高かったといわれる。加えて時計の修理やメンテナンスには特殊な装置が必要であり、一般的な時計よりもコストが高くなるなど、多くの点で気軽につけられるものとは言い難かった。もちろんモンブランのゼロ オキシジェン技術においてもケース内部の窒素充填に特殊な技術を要するが、こちらは極限環境(高所や寒冷地)での性能向上を想定した技術。日常使用にはオーバースペックだが、それゆえの安心感はユーザーにとって大きなメリットと言えよう。

 Watches & Wondersの会場では、モンブラン ウォッチ部門のディレクターであるローラン・レカン氏自らこの新作のプレゼンテーションをしてくれた。彼の言葉を借りながら、スペックや技術的な側面だけではない、アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810が持つ本当の魅力についても紹介したい。

ツールウォッチに見える“日常使用”への配慮

ローラン・レカン(Laurent Lecamp)

モンブランウォッチ部門ディレクター。2001年にLVMHでワイン&スピリッツのブランドマネージャーとしてキャリアをスタート。2008年には共同設立者として時計ブランド、サイラス(Cyrus Watches)を立ち上げたほか、2014年からはカール F.ブヘラでセールス部門のエグゼクティブバイスプレジデントとして、2016年からは日本法人CEOとして辣腕をふるう。2021年にモンブランのスイス本社ウォッチ部門のディレクターに就任。

佐藤杏輔(以下、佐藤)
2021年にモンブランウォッチ部門のディレクターに就任されましたが、これまでにどんなことをされてきたかを教えてください。

ローラン・レカン氏(以下、レカン氏)
 まずはモンブランというブランドのルーツに注目しました。私はブランドが成功するためには3つの要素が必要だと考えています。ひとつはイノベーション、それから強いストーリーテリング、そして評価価値、つまりお客様が評価する顧客価値の3つです。

 私はモンブランに入社直後、モンブランの氷河を見に行きました。そこで時間をかけて、なぜこのロゴ(モンブランのロゴ)ができたのかを理解しようとしたのです。モンブランのロゴは六角形の白い星のような形ですが、これはモンブランにある6つの氷河を上から見た様子を表現したものです。そのなかで1番大きい氷河がメール・ド・グラース、英語で言うとアイスシーになります。このとき訪れた氷河の写真を撮影したのですが、これをダイヤルサプライヤーへ持ち込み作り上げたのがアイスシーコレクションのグレイシャー(パターンの)ダイヤルでした。

 モンブランのもうひとつのテーマに登山があります。例えばラインホルト・メスナーは酸素補給なしに8000m級の山々、14の最高峰すべてを世界で初めて制覇しましたが、そこから発想を得たのがゼロ オキシジェン技術、つまり酸素を排除した時計のコンセプトが生まれたのです。これらふたつのコンセプトはブランドの今を支え、ベストセラーとなりました。

 アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810の“4810”という数字は防水性を意味するが、これはモンブランの標高が4810mであることにちなんだものだ。そのような深さまで潜ることができるダイバーズウォッチで結露が発生しない(技術的に)初の時計となるのが本作だが、アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810は、ISO 6425に準拠している。これは4810mという防水性能が担保されているのはもちろん、規格によりさらに+25%の数字が保証されているため、理論的には6000mの深さまで耐えられることを意味する。

ツールウォッチに込められた“日常使用”へのこだわり
 技術的な側面については先立って公開された記事のなかで解説されているため割愛するが、グレイシャーダイヤルは非常にユニークなものだ。彼はこのダイヤルについてこんなことを言っていた。

「実際に近くで見てもらえると分かりますが、本当に氷河の模様が見事に表現されているのです。そして模様だけでなく、その立体的な構造も再現されています。独特の溝など立体的な造形は実際の氷河の模様なのです。そして文字盤の色も実際の氷河を見事に表現したものとなっています」

 さらに特徴的な裏蓋のモチーフについても尋ねると、彼は次のように続けた。

佐藤
裏蓋にも模様があしらわれていますね。これはどのようなものなのですか?

レカン氏
 ケースバックの模様は氷河を潜ったときに見られる景色を表現したものですが、これはグレード5のチタン製です。ケースバックだけではなくケース自体もチタンですが、この模様を得るために酸化処理を行っているんですね。実は我々はこれだけの広い面積にこういった酸化処理を行っている唯一の時計ブランドです。

 酸化処理は社内で行っていますが、外部パートナーと一緒に開発したプロセスを利用しています。これを実現するためにはやはり経験を積まなければいけないため、そうした外部のパートナーと一緒に行う必要があるのです。(模様は)7つのレーザーを使って処理をしています。ひとつのケースバックの模様を作り上げるのには100時間かかりますが、1度描けるようになるとひとつのケースバックあたり4時間ほど作れるようになります。

厚さこそ19.4mmとかなりの数字だが、ケース径は43mmとその高い防水性能の割には大きさが抑えられている。日常的にも十分につけられるサイズ感といえよう。

ケースと裏蓋はチタン製、そしてベゼルはブラックの陽極酸化加工を施したアルミニウム製のため、見た目のボリューム感とは裏腹に軽量だ。さらにフィット感に優れた滑らかなラバーストラップでつけ心地も軽快。

 アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810は、スペックや技術的な側面を見る限り過酷な環境での使用を想定したツールウォッチであることは間違いない。だが、グレイシャーダイヤルや氷河に潜ったときに見られる景色を表現したというケースバックのレリーフなど、ツールウォッチには本来不要ともいえる装飾的なこだわりが本作から見て取れる。

 それだけではない。裏蓋のアイコニックな装飾に目を奪われがちだが、簡単に取り外しが可能なレバー付きのブラックラバーテーパードストラップが採用されており、これは容易なストラップ交換や日々のメンテナンスなど、どちらかといえば日常使用のなかでこそ魅力に感じられる仕様といえる。また微調整可能なステンレススティール製のダブルフォールディングクラスプを採用しているが、これはウェットスーツを着ていても手首につけたまま簡単に調整をすることを意図したものだが、日々最適なフィット感でつけるためにも便利な実用的な機能だ。そして約120時間パワーリザーブを備えたムーブメントの採用も同様。ロングパワーリザーブは精度の安定性というだけでなく、巻き上げ不足によりつけたいときに時計が止まってしまっているという事態を回避しやすいという実用的なメリットが大きい。

 アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810には、日常使用も見据えたがゆえと思われるようなこだわりやディテールがいくつも見られる。こうした遊び心のあるディテールが単なるツールウォッチとしてだけではなく、目を引きつけるポイントとなっているのではないだろうか?

斬新なスタイルに息づく質実剛健なものづくり

モンブランは今年、アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810を筆頭に、さまざまな興味深い新作を発表した。スペックや技術的な側面が時計の大きな魅力であることに異論はないが、モンブラン、そしてミネルバにも共通して見られる確固たる哲学が表れたものづくりやディテールへのこだわりこそ、筆者は新作の見どころではないかと思うのだ。

 筆者が思う双方に共通するポイントは、日常的に使う・つけることに配慮したスタイル、ウォッチメイキングが貫かれているということ。アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810は前述のとおり。1858 アンヴェールド ミネルバ モノプッシャー クロノグラフ、さらには1858 アンヴェールド タイムキーパー ミネルバ リミテッドエディションなどでも、そうしたこだわりが目につく。

1858 アンヴェールド ミネルバ モノプッシャー クロノグラフ リミテッドエディション

Ref.133296 742万5000円(税込) 世界限定100本

ケース側面にムーブメントを見るためのサファイアウィンドウを備え、ケースバックにはミネルバ マニュファクチュールの特別なエッヂングが施されている。手巻き(Cal.MB M17.26)。SSケース、アリゲータープリントのスフマートカーフレザーストラップとSS製トリプルフォールディングクラスプ。43mm径。厚さ14.78mm。3 気圧防水。時計の詳細はこちら。

 1858 アンヴェールド ミネルバ モノプッシャー クロノグラフ リミテッド エディションは、一見するとムーブメントを透かし彫りしたスケルトンウォッチに見えるかもしれないが、厳密に言うとそうではない。本作は機械的な動きを見せるために、ムーブメントの輪列やクロノグラフ機構を時計のダイヤル側に反転。既存のモノプッシャークロノグラフCal.MB M16.26をベースに開発されたCal.MB M17.26 を搭載しているが、特徴的な部品を強調し、光が差し込むようにクロノグラフ機構を柱の上に構築し配置している(きわめてモダンな印象だが、この独創的なデザインはミネルバが1912年に特許を取得しているという)。

 そして本作が見事なのは、時計として、クロノグラフとしての実用性が損なわれていないということだ。もちろんその独創的なスタイルゆえに視認性はやや犠牲になっているものの、時刻用のアワー&ミニッツインデックスやスモールセコンド(9時位置)、そしてクロノグラフの30分積算計目盛り以外を肉抜きしたサファイヤクリスタル製のパーツをムーブメント上面に設けることで、しっかり各表示を判読できるようになっている。

1858 アンヴェールド タイムキーパー ミネルバ リミテッドエディション

Ref.133246 757万6800円(税込) 世界限定100本

フルーテッドベゼルによって操作を行う斬新なクロノグラフ。機構としては既存のモノプッシャークロノグラフをベースとしている。手巻き(Cal.MB M13.21)。ダメージ加工SSケース(18金WG製ベゼル)、アリゲータープリントのグレーカーフレザーストラップとSS製トリプルフォールディングクラスプ。42.5mm径。厚さ13.85mm。3 気圧防水。時計の詳細はこちら。

 1858 アンヴェールド タイムキーパー ミネルバ リミテッドエディションも、なかなか興味深い。これは2023年に発表された1858 アンヴェールド タイムキーパーのバリエーションモデルだ。昨年のモデルはSSとライムゴールド(75%のゴールドにシルバー20%、コッパー5%を合わせた金合金)ケースの2種類が登場したが、本作ではダメージ加工を施したSS製ケースを採用した。このケースはブラックコーティングを施したSSを手作業で洗浄し、モンブラン山の珪岩とヴィルレの工房の向かいにあるラ・コンブ・グレードと呼ばれるV型の山の石灰岩を用いてブラシ加工することで独特のダメージ処理を加えている。

 独特の外装も見どころだが、やはり本作最大の特徴はベゼルで操作するクロノグラフだろう。一般的なクロノグラフに見られる2・4時位置プッシュボタンは持たず、その代わりに溝を施した回転ベゼルを回すことでスタート・ストップ・リセット操作を行うという画期的機能を備える。このベゼルは誤操作を防止する一方向回転式でベゼルを掴んで時計回りに回すことでクロノグラフがスタート。2回目のスライドでストップ、3回目のスライドでリセットとなる。

 これはもともと1939年にミネルバが発表した、アウター回転ベゼルとリセット機能を備えたクロノグラフにデザイン的なインスピレーションを得ているが、ベゼル操作機構はまったくの新しいものだ。その独創性に目を奪われるが、ボタンがないためにクロノグラフでは起こりがちなボタン周りの不具合が起きることはなく、操作はベゼルを回すだけなのできわめて扱いやすい。

 上記のような革新的な製品が発表されていることもあり、モンブランにおけるミネルバの名を冠したモデルにはハイエンドでアバンギャルドなイメージがあるが、そのディテールをじっくり掘り下げてみると、現在もミネルバの質実剛健なものづくりは変わらないことがよく分かる。

 確かに思わず目を奪われるようなインパクトのあるデザインやスタイルは大きな魅力である。しかしモンブランの時計をさらに魅力的なものとしているのは、日常的につけることまで想定したユーザーフレンドリーなものづくりにあるからこそだと思うのだ。

初のスイス製クォーツムーブメント搭載モデルを5つ紹介していこう。

お気づきでなければお知らせしておく。今週(記事執筆当時)はHODINKEEにとって“クォーツウィーク”であった。初めに私たちの専属時計職人アーロンがジラール・ペルゴのCal.350について執筆し、ジャックがグランドセイコーのクォーツモデル、SBGX061についての記事を書いている。しかし今日の市場で注目されているほかの収集価値のある“クォーツ”時計、例えばBeta21ムーブメントを搭載したモデルについて掘り下げてみるのはどうだろうか。

クォーツの歴史は複雑で長いものであるため、ここでは簡潔に述べる。クォーツは1928年にベル研究所で発明された。当時のクォーツ時計は非常に大型であったため、主に実験室において基準時刻の計測用として使用されていた。クォーツの研究開発は数十年にわたり続けられ、1960年代初頭にはマリンクロノメーターに搭載可能な程度に小型化が進んだ。このころ主要なスイスの時計ブランドがこの新技術に注目し、オメガ、ピアジェ、パテック フィリップなど約20のメゾンが1962年にヌーシャテルにCentre Electronique Horloger (CEH)を設立。CEHの目的は次世代の時計製造に向け、効率的で信頼性が高く、かつ高精度なクォーツムーブメントの口コミ第1位のパテックフィリップスーパーコピー代引き専門店!研究開発および製造に専念することであった。

6年間の研究の末、最初の試作機であるBeta1が1966年に完成。このムーブメントには8192Hzのクォーツ振動子が内蔵回路に組み込まれていた。その後1967年にはBeta2が製造され、“Concours Chronométrique International de l’Observatoire de Neuchâtel(ヌーシャテル天文台クロノメーターコンクール)”において最高賞を受賞し、テスト期間中の精度は1日あたりの誤差がわずか0.0003秒という新記録を樹立した(当時の腕時計クロノメーターにおける一般的な精度は1日に3~10秒の誤差であった)。

Beta21は1969年に完成し、スイスの20の時計メーカーによって6000個のムーブメントを製造することが決定された。同年後半にはバーゼルフェアで数百個のBeta21搭載時計が発表され、同フェアにおいて新たな記録を打ち立てた。Beta21ムーブメントの精度は月差5秒と非常に高く、当時の自動巻きや手巻き時計をはるかに上回っていた。また、Beta21搭載時計のデザインは当時の特徴を色濃く反映しており、厚く、角ばった、いわば“ゴツい”デザインが一般的であった(これは初期のクォーツムーブメントが比較的大型であったため、ある程度必要に迫られた結果でもある)。

残念ながら(あるいは見方によっては幸運にも)、Beta21の人気はすぐに衰退した。ムーブメントは大きく、消費電力も非常に高かったためだ。さらにCEHで生産されたムーブメントを使用していたメーカー各社が、それぞれ独自のクォーツムーブメントを製造し始めた。これらの新しいムーブメントはより小型で薄型となり、例えばピアジェのCal.P7などがその筆頭となっていた。

現在の時計市場において、Beta21ムーブメントは一部で地下的なカルト的支持を得ており、搭載したモデルはコレクション性の高い時計となっている。残念ながら同ムーブメントは永久的なものではなく、クォーツムーブメントは基本的なタイミングユニットが故障した場合、通常修理ができない。しかしそのデザイン全体とBeta21が象徴する意義――時計史における革新と実験の時代――を鑑賞する価値はある(現代のApple Watchにも似たものがある)。Beta21搭載時計を購入する際の主な問題は、ムーブメントが後継のBeta22に交換されていることが多い点である。これは時計の価値と真正性に大きく影響するため、購入者は十分注意するべきである。真の時計愛好家であれば、いいものを愛するためには悪い部分にも敬意を払わなければならないということを知っている。では以下に、最も象徴的でコレクタブルなBeta21搭載腕時計をいくつか紹介していこう。

オメガ エレクトロクォーツ

これはおそらく最も認知度が高く、かつ最も一般的なBeta21搭載腕時計である。この時計はBeta21ムーブメントを使用した“スイス初のクォーツウォッチ”としての称号を持つ。オメガは1970年から1977年のあいだに、1万本のエレクトロクォーツを製造した。これらの時計の価格は使用されている金属や状態により、3000ドルから1万ドル(当時のレートで36万〜120万円)の範囲で提供されている。

IWC ダ・ヴィンチ

1969年に発表されたダ・ヴィンチもまた、非常に興味深い六角形のケースを持つクォーツウォッチである。IWCはBeta21ムーブメントを収めるための適切なケースの開発に、多くの時間と労力を費やした。このダ・ヴィンチは非常に人気があり、瞬く間に完売した。現在でも入手可能ではあるが、元のBeta21ムーブメントがBeta22に交換されていることが多い点に留意すべきである。これらの時計はオンラインで3000ドル(当時のレートで約36万円)未満で購入可能である。

ピアジェ Ref.14101

ここにふたつの例を掲載する。ひとつは1970年製の“タイガーアイ”ダイヤルを持つモデル、もうひとつは約10ctのダイヤモンドで装飾された1971年製のモデルである。ここでもサイズの大きなBeta21ムーブメントを収めるために設計された大型ケースが確認できる。ピアジェは当時クォーツムーブメントの使用に積極的であり、この特定のモデルは1970年に発表され、ブランドが独自の薄型クォーツムーブメントである7Pを設計し始める1976年まで製造されていた。このCal.7Pにより、より小型のケースへの搭載が可能となった。

ダイヤモンド付きのこのモデルは、過去数年でオークションにおいて2回ほど出品されている。状態や付属品に応じて、毎回およそ2万5000ドルから3万ドル(当時のレートで約300万〜360万円)で落札されている。

ロレックス オイスタークォーツ Ref.5100

ロレックス初のクォーツモデルとして登場したRef.5100は、1000本限定で製造され、そのすべてが出荷前に完売した。各時計にはシリアルナンバーが刻印されている。またロレックス初のサファイアクリスタルを採用したモデルであり、秒針はガンギ車によって動かされるなど、競合製品に対して優位性を持っていた。さらにこのモデルではデイトのクイックセット機能も初めて導入された。1972年にロレックスはCEHを離れ、自社製クォーツムーブメントの開発に着手。のちに“オイスタークォーツ”として知られるシリーズを発表することとなった。

Ref.5100が最後にオークションに出品されたのはニューヨークのクリスティーズであり、事前のエスティメートは2万〜3万ドル(当時のレートで約240万〜360万円)、落札額は2万ドルであった。時計は箱と保証書が完備されていた。

パテック フィリップ Ref.3587

この時計は非常に珍しいモデルであり、わずか数百本の限定生産であった。最初のRef.3578は、Beta21発表直後の1969年に製造された。1973年にはBeta22ムーブメントを搭載したRef.3597が登場。写真に示されているRef.3587は主にホワイトゴールドとイエローゴールドで製造され、ピンクゴールドのモデルは極めて少数である。Ref.3587には3種類のバリエーションがあり、ひとつはラグ付きケースで、ほかのふたつはラグなしでブレスレットが一体化されたデザインであった。このムーブメントを搭載したほとんどの時計同様、全体のデザインは43mm径のクッション型ケースと非常に大きい。ブレスレットはすべてパテック フィリップのためにドイツへ特注されたもので、3種類のスタイルがあった。編み込みリンクのもの、穴あきリンクのもの(写真)、そして大きなオイスタースタイルのリンクのものだ。

F.P.ジュルヌの2作目となる時計に、

ブランドとして2作目にあたり、初めて販売された時計であるトゥールビヨン・スヴランが、F.P.ジュルヌ史上、そして独立時計師による腕時計史上最高額を記録した。

ジュネーブオークションの2024年冬季シーズンは早くも盛り上がりを見せている。約1600点以上が出品された先日のオークションにおいて、ロット14の出品物が注目を浴びていた。ジュネーブ時間の金曜日午後に、1993年に製作されたF.P.ジュルヌにとって2番目の腕時計であるトゥールビヨン・スヴラン・ア・ルモントワール・デガリテが落札されたのだ。ハンマープライスは600万スイスフラン(日本円で約10億4700万円)、総額では732万スイスフラン(835万7441ドル、日本円で約12億7700万円)に達した。

最信頼性の日本パネライスーパーコピー代引き専門店!これまでにF.P.ジュルヌでオークションにおける最高額を記録したモデルといえば、2021年のチャリティーオークション・ONLY WATCHに向けて製作されたユニークピースの“ザ・ハンド”だろう。その落札総額は450万スイスフラン(正確には総額474万9000スイスフラン、日本円で約5億8780万円)にのぼった。今回の出品作が“ザ・ハンド”を超えるかどうかについてジュネーブや時計業界ではあまり疑問の余地はなかったというが、最終的な落札価格がどこまで上がるかは正直謎であった。確かに現代のマーケットにおいてジュルヌはピークにないが、このように歴史的に重要な時計は一般的な市場動向の影響を受けにくいとされている。

フィリップス オークションにおける注目のロットには、もはや恒例ともいえる演出がある。今回はポール・ブトロス(Paul Boutros、フィリップス米国担当副会長兼アメリカ地域責任者)氏がその伝統を引き継ぐ形で、電話席から力強く「500万!」と入札を開始した。このひと声はほかの入札者を牽制するためだったかもしれないし、あるいは2017年のオークションでポール・ニューマン デイトナで見られた「1000万ドル!」という有名な掛け声へのオマージュだったのかもしれない。この威勢のいい演出は会場内に少なからぬ驚きをもたらしたが、フィリップスのスペシャリストのほぼ全員が電話で入札希望者とやり取りを続けるなか、会場にいる人々は誰も応札せずしばらく静寂が続いていた。

そのあいだオークションの名手でありショーマンシップに溢れるオーレル・バックス(Aurel Bacs)氏が沈黙を埋めるように、前列に座っていたフランソワ-ポール・ジュルヌ(François-Paul Journe)氏本人と会話を始めた。ジュルヌ氏は自身が最初に製作した腕時計、自分の私物であるその時計は決して売りに出さないと明言した。つまり今回の出品作こそが、所有可能な最も古いジュルヌの時計なのだ。

意外にも突然、会場内の入札者が応札し、500万スイスフランを上回る額で応酬が始まった。ブトロス氏と彼の顧客はすぐさま応答し、最終的に600万スイスフランの提示で落札が決まった。

ハンマーが振り下ろされた瞬間。 Image courtesy of Phillips.

落札手数料を加えた最終総額は732万スイスフランに達し、これにより今回のロットはジュルヌの時計として最高額、独立時計師による腕時計としても史上最高額、さらにオークション史上7番目の高額時計となった。

オークション会場の雰囲気はどうだったのだろう。先述した静寂のなかで会場はコレクターやディーラー、そして渋々とついてきた同伴者まで、立ち見が出るほどの満員状態だった。多くの人がiPhoneを掲げ、バーチャルアルバム用に自前の動画を収めようとしていた。ハンマーが鳴らされると予想どおり拍手が湧き上がり、フランソワ-ポール・ジュルヌ氏の顔にはかすかな微笑みが浮かんでいたことだろう。その様子を確かに見届けられたのは、彼と向かい合う位置にいたオークショニアのバックス氏だけだったに違いない。

An FP Journe wristwatch
一連の出来事が何を意味するかについて考えてみたい。この結果は依然として大きな意義を持つものだが、かつてほどの驚きが感じられないのも事実だ。このジュルヌの時計はオークションで落札された腕時計としては7番目に高額なものとなったが、その上位6点のうち3点が過去3年以内に落札されている。確かに500万ドルを超える金額で時計が落札されること自体には大きな意義があるが、これほどのプライスが提示されることに業界全体がやや慣れてきた感もある。

ジュルヌの愛好家やフランソワ-ポール・ジュルヌ氏本人にとって、この結果は非常に満足のいくものであろう。ONLY WATCHのオークション会場から出るときに聞こえてきた、レジェップ・レジェピの出品作がジュルヌの作品を上回ったことを指摘する参加者の声が耳に残っている。「“次なる(ネクスト)ジュルヌ”がジュルヌ氏自身を追い越した」──この言葉は忘れられない。しかし前日のフィリップス ジュネーブにおいてジュルヌは控えめな勝利を手にし、独立時計師による腕時計の最高額記録を打ち立てた。彼自身が手作業で製作した時計が、ほかのどの独立時計師の時計よりも高額で落札されたことは、彼の内に秘めた誇りを感じさせた。

これまで独立時計師による腕時計の最高額を誇っていたのは、フィリップ・デュフォーのグラン プチ ソヌリであった。A Collected Manをとおし、763万ドル(当時のレートで8億7000万円)で販売された。Image: courtesy of A Collected Man.

より広い視点で見ると、今回の結果は時計収集におけるひとつの傾向を反映している。すなわちクオリティの高さがますます重要視され、エスティメートを遥かに超える金額で落札されるケースが増えているということだ。この11月に開催されたジュネーブ オークションはまだ今シーズンにおける序章に過ぎないが、フィリップスはこのジュルヌ以外にも初期“レインボー”モデルとして最高額となったロレックス デイトナ、デレク・プラット(Derek Pratt)とウルバン・ヤーゲンセン(Urban Jürgensen)による懐中時計“オーバル”および“レモンダイヤル”のポール・ニューマン デイトナの最高額記録を次々に打ち立てている。トップレベルのコレクターは時計の状態や品質にかつてないほど精通しており、圧倒的に優れた時計ほど価格にもその価値がますます反映されるようになっている。

ではブトロス氏の電話の向こうにいたのは一体誰だったのか。フィリップスのチームは法的にも当然口外しないが、バックス氏のハンマーがロストラム(演台)を叩いた直後、あるアメリカ・ハーバード大学出身のテクノロジー業界のエグゼクティブが新しい所有者であるという噂が広まった。多くの噂には一抹の真実が含まれるものだが、この噂には事実の根拠がない。

チューダー「ブラックベイ クロノ “フラミンゴブルー”」

 2025年の新作として、チューダーより「ブラックベイ クロノ “フラミンゴブルー”」が登場しました。新しい「フラミンゴブルー」ダイアルを備えたチューダーの最新クロノグラフは、北半球の冬真っ只中に、サウスビーチの鮮やかなバイブスを届けます。コラムホイールと垂直クラッチを採用したクロノグラフキャリバーを搭載し、“T- fit”クラスプ付き5列リンクブレスレットを備えたこの時計は、ピンクダイアルの姉妹モデルと並んでも遜色ない存在感を放ちます。

 常識を打ち破ることは、チューダースーパーコピーが創業当初から貫いてきた信念です。ご存じの通り、フラミンゴは青くありません。そのようなことは承知のうえですが、「フラミンゴブルー」を誰かに説明するとしたら、フラミンゴが好むことで知られる熱帯の水辺特有の、まさにこのターコイズカラーを思い浮かべるに違いありません。ブルーフラミンゴはなにからも異なっています。だからこそ新しいブラックベイ クロノモデルは、チューダーのラインナップでは見られない鮮やかなブルーのダイアルで、際立つ存在として誕生しました。2024年に発表されたブラックベイ クロノ “ピング”のように、他と異なることを恐れない人のための時計です。ブラックベイ クロノはこの新色ダイアルが発表される以前から冒険心あふれる時計でした。ブランド初のクロノグラフ、オイスターデイトが発表された1970年以来、チューダーはモータースポーツの世界と密接な繋がりを持つ時計を製造してきました。また1954年以来、チューダーのプロフェッショナルダイバーズウォッチも絶えず進化を遂げてきました。ブラックベイ クロノは、スポーツクロノグラフにこれらの伝統をシームレスに融合し、コントラストの際立つサブカウンター、高性能自動巻きマニュファクチュールキャリバー、コラムホイール構造、垂直クラッチを備えます。

KEY POINTS

1. 41mm、サテンブラッシュド仕上げの316Lステンレススチール製ケース、316Lステンレススチール製固定べゼル、タキメーター目盛りを備えたブラックのアルマイト加工ベゼルインサート
2. コントラストの際立つサブカウンター付きドーム型「フラミンゴブルー」ダイアル
3. 1969年に登場したチューダーダイバーズウォッチの象徴のひとつである「スノーフレーク」針、グレードAのスイス製スーパールミノバ®発光塗料
4. COSC認証かつシリコンバランススプリングを備えるマニュファクチュール クロノグラフ キャリバーMT5813、約70時間のパワーリザーブ、コラムホイール構造と垂直クラッチ
5. ステンレススチール製5列リンクブレスレット、チューダー独自の“T-fit”アジャスティングシステム付きクラスプ
6. 5年間の国際保証、登録や必須点検は不要

THE SPIRIT OF ASPHALT AND SEA

 ブラックベイの美学に忠実なブラックベイ クロノは、1969年以来チューダーのダイバーズウォッチのアイコンとなっている有名な「スノーフレーク」針を採用し、2つのブラックサブカウンターが配され、最適な視認性を確保するために磨きがかけられたドーム型フラミンゴブルーダイアルを備えています。初期のチューダー クロノグラフに着想を得て、45分カウンターと6時位置にカレンダーを備えるダイアルです。41mmのスチール製ケースを舞台に、ブラックベイラインの特徴である、サテンブラッシュドとポリッシュ仕上げ、そして面取りされたラグとチューダーローズが刻印されたリューズが存在感を示します。チューダーならではの細部に至るこだわりの典型であるステンレススチール製プッシャーのデザインは、初期のチューダーのクロノグラフから着想を得ています。ブラックのアルマイト加工インサートとタキメーター目盛りを備えたステンレススチール製固定ベゼルが、このスポーティクロノグラフの外観と機能を演出しています。

STEEL BRACELET WITH “T-FIT” CLASP

 この新しいブラックベイクロノは、ステンレススチール製5列リンクブレスレット、チューダー独自の“T-fit”アジャスティングシステム付きクラスプを備えています。エ具不要の簡単な操作で、着用者自身が8mmの長さを5段階で調節することができるようになっています。クラスプにもセラミックのボールベアリングが採用され、クラスプの作動に心地よい触感をもたらすのに加え、スムーズに確実に留めることができます。

THE MANUFACTURE CHRONOGRAPH CALIBRE MT5813

 ブラックベイ クロノに搭載されているマニュファクチュール クロノグラフキャリバー MT5813は、時、分、秒、クロノグラフ、日付機能を備えています。他のチューダーのマニュファクチュール キャリバー同様、特徴的な仕上げが施されています。モノブロックのタングステン製ローターはオープンワークで細部にサンドブラストを伴うサテン仕上げ、ブリッジとメインプレートはサンドブラスト表面とレーザー装飾が交互に施されています。スーパーコピー 時計 代金引換優良サイト。

 約70時間のパワーリザーブと耐磁性シリコンバランススプリングを誇るマニュファクチュール クロノグラフキャリバー MT5813は、スイス公認クロノメーター検査協会(COSC)の認定を取得しており、この独立機関が設定した基準を上回る性能を備えています。その認定ではケーシングされていない状態のムーブメントで日差の平均を-4秒から+6秒の間で許容していますが、チューダーは腕時計として組みあげた状態で日差-2、+4秒という、より高い基準を達成しています。機能性の高いムーブメントはチューダーが掲げる伝統的な時計製造の下で作り上げられ、精巧なコラムホイールメカニズムと垂直クラッチを備えています。チューダーの品質哲学に則り、すべてのチューダーの製品と同様に数々の過酷なテストによって保証された類い稀なる堅牢性と精度を保っています。

 クロノグラフ マニュファクチュールキャリバー ブライトリング 01をベースに、チューダーが開発した高精度調速機構を組み込み独自の仕上げが施されたこのムーブメントは、機械式ムーブメントのデザインと製造のノウハウを共有することを選んだ両ブランドの永続的な協力体制から誕生しました。

代金引換 チューダー ブラックベイ GMT オパラインダイヤル ブレスレット M79830RB-0010
素材:ステンレスケース&ブレスレット
風防:サファイアクリスタル
ムーブメント:クロノメーター自動巻(キャリバー MT5652 /約70時間パワーリザーブ)
防水性能:200M
文字盤:オパライン
その他:日付表示、GMT機能
サイズ:ケース径41MM、ケース厚み14.5MM
ブレスレット:フルコマ
型番:M79830RB-0010

チューダー「ブラックベイ 58」

 発表以来確固たる人気を築いてきたチューダーの「ブラックベイ 58」が、ついにマスター クロノメーター認定を取得。“T-fit”付き5列リンクブレスレットを備えた、初のオールバーガンディ仕様の新しいブラックベイ 58が2025年の新作として、Watches & Wonders Geneva 2025にて登場しました。

 ブラックベイ 58は、「ビッグクラウン」と呼ばれたチューダー スーパーコピー初の200mの防水性能を誇るダイバーズウォッチ、Ref.7924が発表された年にちなんで命名されました。この名高い歴史的モデルの意匠を継承し、直径39mmのケース、そして1950年代らしいクラシックなプロポーションを取り入れています。このブラックベイ 58の新モデルは、チューダーの歴代モデルが受け継いできたデザインの本質を保ちつつ、90年代にプロトタイプとして開発された、チューダー サブマリーナー Ref.79190の意匠も取り入れています。この時計は、光沢のあるバーガンディダイアルと、それに調和するベゼルを備えていました。製品化されることはなかったものの、このデザインは、今回新しいブラックベイ 58という形で命を吹き込まれました。新たなデザインに加え、この新しいブラックベイ 58は、計時および耐磁性に関する業界屈指の厳しい基準であるマスター クロノメーター認定を取得。各時計は完全に組み立てられた状態で、スイスの連邦計量・認定局(METAS)によってテストされています。また本モデルは、5列リンクブレスレット、3列リンクブレスレット、ラバーストラップで展開し、3種類ともすべて“T-fit”クイックアジャストクラスプによって、これまで以上の着用感を実現しています。

KEY POINTS
1. 初代ブラックベイ 58と同様の径39mmステンレススチール製ケース、光沢のあるバーガンディベゼルインサート
2. サンブラッシュドサテン仕上げのバーガンディダイアル、ドーム型、シルバーのアクセント
3. 1969年に登場したチューダー ダイバーズウォッチの象徴である「スノーフレーク」針、グレードAのスイス製スーパールミノバ®蓄光塗料
4. 耐磁性シリコンバランススプリングを備えるマニュファクチュール キャリバー MT5400-U、65時間のパワーリザーブ
5. METASによるマスター クロノメーター認定
6. いずれもチューダー“T-fit”クイックアジャストクラスプを備える、5列リンクのステンレススチール製ブレスレット、3列リンクの「リベットスタイル」ステンレススチール製ブレスレット、またはラバーストラップから選択可能
7. 5年間の国際保証

TUDOR QUALITY

 新しいブラックベイ 58の登場により、チューダーはまた一つ、マスター クロノメーター認定の厳格な試験をクリアするモデルを完成させました。これは、製品の品質向上を追求し続けるチューダーの姿勢を示すものであり、全コレクションのマスター クロノメーター認定に向けた新たな一歩でもあります。スイス政府機関METASによるこの認定を得るために、通常のチューダー マニュファクチュール キャリバーには大幅な変更が加えられる必要がありました。しかしこれは同時に、チューダーの卓越した品質が独立機関によって保証されることを意味します。

COMPREHENSIVE INDEPENDENT CERTIFICATION AND HIGH STANDARDS

 METASによるマスター クロノメーターは、包括的な認証制度として精度、耐磁性、防水性、パワーリザーブなど、機械式時計に求められる主たる機能特性を検査対象としています。その基準は精度一つとっても極めて高く、認定を得るためにはケーシングされた時計の日差が5秒以内(0、+5秒)でなければなりません。これは、スイス公認クロノメーター(COSC)がケーシングされていない状態のムーブメントに定める(-4、+6秒)という基準よりも5秒も厳しい上、チューダーがマニュファクチュール キャリバー搭載の完成品に対して独自に定める日差(-2秒、+4秒)という基準よりも1秒少ないものです。さらにこの認証制度は、15,000ガウスの磁場環境にさらされた状態の時計の計時精度も保証します。そして、ブランドが提唱する防水性能やパワーリザーブも保証します。また、認証を得るには、2つの前提条件が必要であることにも注意が必要です。正式にスイス製を名乗るための基準を満たし、スイス公認クロノメーター検査協会(COSC)の認定を受けたムーブメントを搭載していなければなりません。

CRITERIA AND TESTS FOR MASTER CHRONOMETER CERTIFICATION BY METAS
ブラックベイがマスター クロノメーター認定を受けるためにクリアした前提条件およびテスト:

– スイスメイド
– スイス公認クロノメーター検査協会(COSC)による認定
– 2つの異なる温度下、6つの姿勢、そして2つのパワーリザーブ残量状態(100%および33%)での精度テスト
– 15,000ガウスの高磁場環境下でのスムーズな動作確認およびその後の精度テスト
– 200m(660ft)防水
– 65時間のパワーリザーブ

EMBLEMATIC LOOK

 ブラックベイは、チューダーのコレクションの中でも特に象徴的な存在であり、高い認知度を誇るモデルの一つです。ブラックベイ 58のケースは、小ぶりで薄型の39mmのプロポーションで仕上げられています。バーガンディカラーの逆回転防止ベゼルの側面はグリップ感に富み、そのインサートには外周リングのラインに沿うよう緩やかにカーブした数字が配されています。しかし、そのデザイン上のディテールは、ケースのサイズやベゼルだけに留まりません。秒針はロリポップ型となりチューダーの初期のダイバーズウォッチを彷彿とさせ、サテンバーガンディダイアルはかすかに放射状に広がるブラッシュド仕上げで、直射光の下で非常に繊細な輝きを放ちます。人間工学的にも進化を遂げました。新たにデザインされたリューズは、チューダーの歴史的なテクニカルウォッチのリューズが描くカーブを想起させるフォルムを採用。ミドルケースの側面に収まり、チューブが外から見えない設計となっています。

3-LINK “RIVET-STYLE” BRACELET, 5-LINK BRACELET, OR RUBBER STRAP, ALL WITH “T-FIT”

 ブラックベイ 58モデルの3列リンクの「リベットスタイル」ブレスレットは、チューダーが1950年代から60年代にかけて使用していたリベット式ブレスレットに着想を得ています。そのブレスレットは、リベットヘッドがブレスレットの側面に見えることで知られていました。これらのブレスレットはまた、すべてのリンクがクラスプから進むにつれて1つ前のリンクよりわずかに大きくなっていく、独自の段状のデザインになっていました。現代のブレスレットでは、最新の製造方法を用いてソリッドリンクとレーザー加工されたリベット状ヘッドを統合させ、名高いブレスレットの2つの特徴を再現しています。また、ステンレススチール製5列ブレスレットと同様、このブレスレットにもチューダー独自の“T-fit”アジャスティングシステムを備えるクラスプが付属します。工具不要の簡単な操作で、着用者自身が8mmの長さを5段階で調節することができるようになっています。クラスプにもセラミックのボールベアリングが採用され、クラスプの作動に心地よい触感をもたらすのに加え、スムーズに確実に留めることができます。

 ブラックベイ 58には、適したサイズにカットできるブラック ラバーストラップの選択肢も用意されています。ストラップは3サイズ展開、さらに最適な着用感を提供するチューダー独自の“T-fit”クラスプが備わっています。内側には目を引く象徴的なスノーフレークのモチーフが採用され、本モデルのサイズにぴったり合わせられています。

BLACK BAY 58
ブラックベイ 58
Ref:M7939A1A0RU
ケース径:39mm
ケース素材:ステンレススチール
防水性:200m(660ft)
ストラップ:ステンレススチール製5列ブレスレット、チューダー独自の“T-fit”クイックアジャストクラスプ
ムーブメント:自動巻、Cal.MT5400-U(マニュファクチュール)、約65時間パワーリザーブ、毎時28,800振動(4Hz)、27石、COSCによるスイス公認クロノメーター認定、METASによるマスター クロノメーター認定
仕様:時・分・秒表示、ステンレススチール製逆回転防止ベゼルにバーガンディのアルマイト加工インサート、ドーム型のバーガンディダイアル、アプライドアワーマーカー、ステンレススチール製スクリュー式リューズにチューダーローズのレリーフ
価格:649,000円(税込)

BLACK BAY 58
ブラックベイ 58
Ref:M7939A1A0RU
ケース径:39mm
ケース素材:ステンレススチール
防水性:200m(660ft)
ストラップ:リベット式3列ステンレススチール製ブレスレット、チューダー独自の“T-fit”クイックアジャストクラスプ
ムーブメント:自動巻、Cal.MT5400-U(マニュファクチュール)、約65時間パワーリザーブ、毎時28,800振動(4Hz)、27石、COSCによるスイス公認クロノメーター認定、METASによるマスター クロノメーター認定
仕様:時・分・秒表示、ステンレススチール製逆回転防止ベゼルにバーガンディのアルマイト加工インサート、ドーム型のバーガンディダイアル、アプライドアワーマーカー、ステンレススチール製スクリュー式リューズにチューダーローズのレリーフ
価格:633,600円(税込)

BLACK BAY 58
ブラックベイ 58
Ref:M7939A1A0RU
ケース径:39mm
ケース素材:ステンレススチール
防水性:200m(660ft)
ストラップ:ラバー、チューダー独自の“T-fit”クイックアジャストクラスプ
ムーブメント:自動巻、Cal.MT5400-U(マニュファクチュール)、約65時間パワーリザーブ、毎時28,800振動(4Hz)、27石、COSCによるスイス公認クロノメーター認定、METASによるマスター クロノメーター認定
仕様:時・分・秒表示、ステンレススチール製逆回転防止ベゼルにバーガンディのアルマイト加工インサート、ドーム型のバーガンディダイアル、アプライドアワーマーカー、ステンレススチール製スクリュー式リューズにチューダーローズのレリーフ
価格:602,800円(税込)